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11月 20, 2024

ミャンマー:特許出願および実用新案登録出願の受付開始

2024年10月31日、ミャンマー知的財産局(IPD: Intellectual Property Department)は、特許法に基づいて、特許出願および実用新案登録出願の受付を正式に開始すると発表した。知的財産局 通知 No. 14/2024に含まれるこの重要な進展は、国内で特許権および実用新案権を取得するための新たな道を開くものである。

2019年3月11日にミャンマー特許法(Pyidaungsu Hluttaw Law No. 7/2019)が成立し、物および方法の発明の保護に関する枠組みが設けられた。ミャンマーの歴史上、特許の保護に具体的に取り組む最初の法律である。特許法は、2024年5月31日に、国家行政評議会通達第106/2024号に基づいて施行された。

この新しい枠組みを実施するため、商務省(MOC:  Ministry of Commerce)は2024年6月4日、特許・実用新案の関連事項の要件および手続を詳述した通達第43/2024号に基づき、特許規則を公布した。その後、商務省は、2024年7月19日付の通達第54/2024号に基づき、特許・実用新案の関連事項の出願に使用する公式様式を明らかにした。2024年10月22日、知的財産庁は、通達第2/2024号に基づき、特許及び実用新案の年金手数料を含む手数料を公表した。

出願人(個人と法人の両方)は、特許出願と実用新案登録出願を、本人が(直接的または現地代理人を通じて)電子的に、または郵送により、知的財産局に、提出できるようになった。

特許を受けるためには、発明は以下の要件を満たさなければならない。

  • 出願日または(主張されている場合)優先日より前に、いかなる手段によっていずれの場所においても一般に公開されていないこと
  • 進歩性を有していること
  • 産業上利用できること

実用新案登録を受けるためには、進歩性が必要ない点を除いて、要件は同じである。

これは、ミャンマーで発明を保護しようとしているイノベーターや投資家にとって極めて重要である。すべての利害関係者は、ミャンマーでの特許および実用新案登録の新たな機会を利用することが奨励される。

しかしながら、現在、ミャンマーは、特許協力条約(PCT)もパリ条約も批准していないので、PCTルートによる特許出願そして実用新案登録出願の受付を行っておらず、パリ条約に基づく優先権の主張もまだ認められない。しかしながら、世界貿易機関(WTO)加盟国の出願に基づく優先権を、その発明の先願である当該出願の出願日から1年以内であれば、主張することができる。

ミャンマーにおける特許出願・実用新案登録出願、または知的財産を保護するためのミャンマーの進化する法的枠組みのあらゆる側面についての詳細は、[email protected]でTilleke & Gibbinsまでお問い合わせください。

 

備考:本和文は英文記事を翻訳したものです。原文については、以下のリンクをご参照ください。

Myanmar Starts Accepting Patent and Utility Model Applications

その他の情報 

4月 4, 2025
2024年11月、タイのパトンターン・シナワット首相は、ペルーのリマで開催されたAPEC経済首脳会議への訪問に合わせてロサンゼルスで開かれたネットワーキング・レセプションで、外国映画製作に対する税制優遇措置を強化する野心的な計画を発表した。映画協会の幹部や米国の大手映画会社のリーダーらが出席したこのイベントは、タイの映画産業への外国投資を促進するという重要な取り組みを示すものとなった。 タイ観光局(DOT: Department of Tourism)は、2024年12月に「タイにおける外国映画製作に対する奨励措置に基づく給付金の申請に関するガイドライン、手続、条件に関する声明」を更新し、タイを大規模な国際映画・テレビ番組製作の目的地としてさらに位置づけることで、この取り組みを優先した。 [1]2024年声明(2024 Announcement)に基づく映画奨励金の主な改正点 2024年声明では、(1)プロジェクトあたり1億5,000万バーツ(約450万米ドル)に設定されていたリベート上限の撤廃、適格支出総額に基づくリベートの有効化、(2)キャッシュリベート率の引き上げなど、大きな変更が導入された。最大許容キャッシュリベート率は、従前の上限20%から30%に引き上げられた。15%の基本率は変更されていない。 2024年声明に基づいて利用できる重要なインセンティブは、タイにおける5,000万バーツ(約150万米ドル)以上の適格支出に対して15%の現金還付である。 この主要インセンティブに加えて、追加のインセンティブも利用できる。ただし、キャッシュリベートの総額は 30 パーセントが上限で、追加のインセンティブは 15 パーセントまでしか加算されない。また、予算が1億バーツ(約300万米ドル) 未満の映画の場合、キャッシュリベート総額 (主要インセンティブと追加のインセンティブの両方を含む) は25パーセントが上限である。 より高いリベート率を得るために、制作会社は次のような追加のインセンティブを申請することができる。 [2]コンプライアンス要件 タイの強化された映画製作インセンティブの恩恵を受けたい外国の制作会社は、体系化された申請およびコンプライアンスのプロセスを経る必要がある。2024年声明では、支出額のしきい値に基づいて、申請の異なる処理期間が定められている。これらの手続上の要件に従わない場合、タイ国内での実際の支出額に関係なく、リベート資格が危うくなる可能性がある。 インセンティブを受けるための重要な基準の1つは、撮影が環境破壊や天然資源への危害を引き起こしたり、その原因となったりしないことである。そのような場合は、承認されたインセンティブは取り消される。 タイの天然資源環境省(Ministry of Natural Resources and Environment)が大手制作会社を、撮影中に生態系が破壊されたとして1億バーツ(約300万米ドル)以上の損害賠償を求めて提訴した環境紛争に関する最近の判決を踏まえると、この政策のタイミングは注目に値する。この訴訟では、湾の景観を変え、法的要件や当局と締結した協定を遵守しなかったことが、森林伐採やサンゴ礁の破壊など、広範囲にわたる環境被害をもたらしたと主張していた。20年に及ぶ訴訟の後、タイ最高裁判所は2022年に、制作会社が当初の請求額の10%にあたる1,000万バーツ(約30万米ドル)を支払うよう判決を下した。この事件は、法的要件に従わないことのリスクを強調しており、それが悪評、金銭的責任、インセンティブの資格喪失につながる可能性があることを示している。 [3]税金の影響と書類要件 リベートの仕組みは、外国の制作会社が慎重に評価すべきタイの税務上の考慮事項と相互作用する。2024年声明では、リベート自体がタイ国歳入法(Thai Revenue Code)に基づき1%の源泉徴収税の対象となることが明記されている。さらに、タイのプロバイダに支払われるサービス費とレンタル費には通常、それぞれ3%と5%の源泉徴収税率が適用されるが、タイのほとんどの商品とサービスには7%のVAT(付加価値税)が課せられ、制作予算全体に大きな影響を及ぼす。リベートの申請プロセスでは、requisition formに指定されている包括的な財務文書も必要であり、すべての費用はタイ国歳入局の基準に従って適切に検証される必要がある。 制作前、制作中、制作後のどの費用が適格であるか(特に、タイでの物理的な制作費用が適格支出総額の少なくとも50%でな​​ければならないという要件)を理解するには、慎重な計画が必要である。専門的な税務および法律のアドバイスは、企業が構造を最適化して適格費用を最大化し、規制遵守を確保するのに役立つ。 [4]コメント タイの DOT による2024年声明に基づく映画インセンティブの改訂により、外国の映画やテレビ番組の制作に有利な機会が提供される。タイは、財政的インセンティブを強化することで、より多くの国際プロジェクトを誘致し、経済成長を刺激し、文化交流を促進することを目指している。世界の映画産業が進化し続ける中、タイの積極的なアプローチにより、タイは世界中の映画制作者にとって競争力があり魅力的な目的地となっている。これらのインセンティブを活用することを計画している制作会社は、規制環境を効果的に利用するために地元の専門家に相談することを提案する。   備考:本和文は英文記事を翻訳したものです。原文については、以下のリンクをご参照ください。 Updates on Thailand’s Film Incentive Measures
4月 4, 2025
2025年2月6日、タイの中央知的財産国際貿易裁判所(IP&IT裁判所)は、中国最大のコーヒー会社でありコーヒーハウスチェーンであるLuckin Coffeeに有利な新たな判決を下した。この判決は、Luckin Coffeeの商標とロゴに対する同社のより優れた権利を確認し、その商標とロゴの侵害から生じた多額の賠償金をLuckin Coffeeに支払うよう命じた。 この有利な判決につながった訴訟は、2023年にタイの専門事件控訴裁判所がLuckin Coffeeに不利な判決を下した、広く報道された商標訴訟を受けて開始された。この判決は大きな世間の関心を呼び、正当な商標権者がタイでこのような予期せぬ不利益な結果に遭遇する可能性があるのか​​という疑問を提起した。 そこで、Luckin Coffeeは、Tilleke & Gibbinsの知的財産チームに関与することを依頼し、これらの複雑な商標紛争を効果的に解決した。チームは、この事件の複雑さと重要性を認識し、前審の判決では、裁判所は誰が商標権を保有しているかという核心的な実質的問題に取り組む機会がなかったと指摘した。その結果、タイにおける「Luckin」商標と「鹿の図形」ロゴの正当な所有者という重要な問題が未解決のままとなり、Luckin Coffeeのタイでの事業計画に支障が生じた。その後、チームはこれらの実質的問題に対処できる戦略を考察し、Luckin Coffeeが地位を回復し、多額の損害賠償を獲得できるようにした。 最近の画期的な判決で、IP&IT裁判所は第一審でTilleke & Gibbinsが構築した新しい訴訟を審査し、従前の訴訟と新しい訴訟の間に一事不再理はないと判断した。裁判所はさらに、「Luckin」商標と「鹿の図形」ロゴに対するLuckin Coffeeの先行かつ優先的な権利を確認し、タイでの被告の商標登録の取り消しを命じた。裁判所はさらに、被告に社名を変更し、社名の一部としてタイ語と英語の両方で「Luckin Coffee」という用語を使用または表示しないように命じた。さらに、被告に、コーヒー事業に関連して「Luckin Coffee」「瑞幸咖啡」という用語、および「鹿の図形」を使用することを禁じた。提出された広範な証拠に基づいて、裁判所は被告の侵害が特に深刻であると判断し、Luckin Coffeeに対する総額1,000万バーツ(約30万米ドル)の歴史的損害賠償を命じた。これは、タイの商標侵害訴訟でこれまでに命じられた最高額の1つである。さらに、裁判所は、訴訟提起日(2024年3月4日)から被告らが侵害行為を停止するまで、1日当たり10万バーツの損害賠償を命じ、被告らに原告の弁護士費用を共同で支払うよう命じた。 この判決は、知的財産権侵害を抑止するために抑止力のある罰則を科すことに最近ますます重点を置いているIP&IT裁判所の方針の延長上にある。この判決の結果は、同様の法的課題に直面している企業にとって注目すべき参考資料となり、タイの進化するビジネス環境において商標権を確保し、権利行使するには、よく構造化された法的アプローチが必要であることを強調している。   備考:本和文は英文記事を翻訳したものです。原文については、以下のリンクをご参照ください。 Tilleke & Gibbins Successfully Helps Luckin Coffee Enforce its Brand in Thailand with Historic Damages in Landmark Judgment
11月 20, 2024
工業・科学・技術・産業革新省(Ministry of Industry, Science, Technology, and Innovation)の知的財産局(Department of Industrial Property)の非公式発表によると、2024年10月15日から、カンボジアは特許年金の追納および回復に対して新たな罰則を実施する。この新しい罰則は、特許、実用新案証、および植物品種保護登録に適用される。 追加料金を回避し、係属中の出願の放棄や登録の失効を防ぐために、出願人および登録所有者は、年金期間が始まる前の6月以内、または期日までに各年金を支払う必要がある。 年金が期日までに支払われない場合、追納に関して6月の猶予期間が認められ、1日あたり500KHR(約0.125米ドル)の料金が請求される。この猶予期間内に支払いが行われない場合、特許は取り下げられたものとみなされるか、失効する。 しかしながら、特許部(Patent Office)は、年金期間後の6月以内に回復を認める。回復には、25米ドルの回復手数料と、猶予期間の開始から支払いが完了するまでの日割り手数料0.125米ドルが必要である。 追加料金を回避し、出願や登録が放棄される可能性を防ぐために、企業は、特許、実用新案証、および植物品種保護登録のすべての年金期日を追跡し、期日前にすべての年金を支払う必要がある。 この罰則の詳細、またはカンボジアにおける知的財産保護のあらゆる側面については、[email protected] でTilleke & Gibbinsまでお問い合わせください。   備考:本和文は英文記事を翻訳したものです。原文については、以下のリンクをご参照ください。 Cambodia to Assess New Penalty for Late Patent Annuity Payments
11月 20, 2024
[1] バックグラウンド 2017年11月にタイがマドリッド協定議定書に加盟して以来、タイの商標登録を取り巻く状況は大きく変化している。ブランド所有者は、国内ルートに加えて、国際出願プロセスを通じてタイで商標保護を求めることができる。このようにグローバルな実務との整合により、登録プロセスが簡素化され、企業はこの主要な東南アジア市場でブランドを保護するための貴重な道筋を得ることができた。 しかしながら、合理化されたプロセスにもかかわらず、タイ知的財産局の商標部の技術的な不具合により、商標登録証および暫定的拒絶通報後の保護認容声明(一般に「Model Form 5」と呼ばれる)の発行が遅れている。これらの文書は、商標登録を確定し、タイ国内での有効性を確認するために重要である。しかしながら、この技術的な問題は、暫定的拒絶通報が送付されなかった保護認容声明の発行には影響を与えなかったことに注意することが重要である。 [2] 最近の動向 幸いなことに、2024年8月19日現在、商標部はこれらの重要な文書の発行に影響を与える技術的な問題を解決した。不具合が修正されたため、商標部は、商標登録証、そして、暫定的拒絶通報後にタイを指定する保護認容声明のバックログの処理を開始した。 [3] ブランド所有者にとっての意味 この技術的な問題の解決は、タイにおいて商標登録証を待っていたブランド所有者にとって重要なマイルストーンである。商標部がバックログの解消により、商標登録証及び保護認容声明の発行がより迅速に進行する可能性がある。遅延の影響を受けた人々にとって、終わりは見えてきた。これらの書類の発行により、ブランド所有者はタイでの商標登録を正式に完了し、タイの法律に基づく保護の恩恵を受けることができる。 それまでの間、権利行使や商標の譲渡など、特定の目的で商標登録証が必要なブランド所有者は、現地弁護士に相談する必要がある。このような場合、常に入手可能な登録事項の謄本(certified extract)を要求することが有益である場合がある。 [4] 今後の展望 商標部は現在、バックログへの対処を引き続き進めている。その間、ブランド所有者はポートフォリオを見直し、現地弁護士に相談して、各商標に最も適切な登録ルート(国内または国際)を選択する必要がある。この戦略的なアプローチは、各登録システムの利点を最適化するのに役立つ。   備考:本和文は英文記事を翻訳したものです。原文については、以下のリンクをご参照ください。 The Wait is (Almost) Over for Local Certificates for IR Designations