April 2, 2024
インドネシア:織物および履物の輸入業者に商標登録証の提出を要求

インドネシア工業省 (MOI: Ministry of Industry) は、織物(textile)、繊維製品、バッグ、履物の輸入業者が輸入許可を申請する際に、適切な商標登録証を提出することを要求する新しい規則を発表した。これにより、商標所有者またはその代理人からの輸入任命書(letter of appointment to import)だけでは、これらの商品の輸入許可を取得するのに十分ではないことになる。

この要件は、2024年3月10日に施行された「織物、繊維製品、バッグ、履物の輸入に関する技術的検討を発行する手続(Procedures for Issuing Technical Considerations for Imports of Textiles, Textile Products, Bags and Footwear)」に関する2024年工業省Regulation No. 5に詳述されている。

対象製品

新しい規則は、以下の製品に適用される。

  • 織物:繊維(Fiber)、糸(Thread)、生地(Fabric)
  • 繊維製品:カーペット、その他の繊維製床敷物、衣類、既製服アクセサリー、その他の繊維製品
  • バッグ:スーツケース、財布、学生用バッグ、スポーツバッグ、ハンドバッグ、その他のバッグ
  • 履物:靴、サンダル、モカシン(moccasins)

輸入許可

織物、繊維製品、バッグ、履物は、原則として、貿易を目的とした原材料、補助材料、消費財として、貿易を目的とした輸入許可を商業省 (MOT: Ministry of Trade) から取得して輸入することができる。

輸入許可には3つのカテゴリーがある。

  • 消費のための一般輸入許可 (API-U):貿易を目的とした輸入活動を行う者に必要
  • 生産者のための輸入許可 (API-P)
  • 原材料または補助材料のサプライヤーのための輸入許可 (PPBB)

輸入許可の申請者は、一般輸入業者審査 (VIU: general importer verification) の申請書を提出しなければならず、その結果が工業省の技術的検討プロセスに反映される。工業省が技術的検討に基づいて勧告または承認を発行した場合、申請者は商業省に対する輸入許可の申請に進むことができる。

API-U輸入許可の申請および取得のプロセスには、以下の図に示すようにいくつかのステップがある。

 新しい商標登録証に関する要件

2024年3月の工業省regulation No.5では、織物、繊維製品、バッグ、履物のAPI-U一般輸入許可を申請する際に、申請者は一般輸入業者審査(VIU)の結果とともに輸入する製品の商標登録証を提出する必要がある。

上記API-Pおよび上記PPBBの輸入許可を申請する場合、商標登録証は不要である。

影響

輸入する製品の商標登録証を提出するための新しい要件は、インドネシアで商標登録を取得していない対象製品の輸入業者にとって、商標所有者または委任代理人からの輸入任命書に頼ることができなくなるため、重要な問題となる。

既製服、その他の既製繊維製品、履物、バッグの輸入に関するこの追加要件は、従来の市場と電子商取引の両方で輸入品の流通が急速に増加していることに対応するものであり、商標登録証の要件は、インドネシアにおける多くの輸入品に対する規制を強化するために政府が講じた措置の一つである。

輸入業者は、適切な商標登録を提供できるように、商標所有者と早めに話し合う必要がある。通常、商標登録の取得には1~2年かかる。このリードタイムは、輸入許可を取得する前に考慮する必要がある。

インドネシアにおける織物、繊維製品、バッグ、履物の商標登録については、Tilleke&Gibbins ([email protected]) までお問い合わせください。

 

備考:本和文は英文記事を翻訳したものです。原文については、以下のリンクをご参照ください。

Indonesia Requires Textile and Footwear Importers to Submit Trademark Certificates


執筆者
Rina Sinaga
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