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5月 3, 2022

文字及び数字から構成される商標の識別性に関する新商標審査ガイドライン

2022年初頭、タイの知的財産局は、商標登録のための新しい審査ガイドラインを発行し、2011年からの従来のガイドラインを差し替えた。新しい審査ガイドラインは、商標登録官による商標出願の審査および通知の発行が、現行の慣行に沿って、かつ、統一された基準に基づいて、効率的で、的確に行われることを確保することを目指している。

新しいガイドラインでは、ブランドオーナーが関心を持つ問題の1つとして、3または4文字または数字のみで構成される商標の識別性が挙げられる。

タイ商標法第7条は、図案化された文字または数字を必須要素として含む商標は識別性を有すると述べている。過去において、商標登録官は、この規定を、単語を形成しないあるいは単語として発音することができない3または4文字・数字のみで構成される商標は、図案化された様式で表現されなければ登録することができないという意味であると解釈した。

しかしながら、新しいガイドラインでは、商標法の 「図案化された文字または数字」 という表現は、通常とは異なる方法で表現された(あらゆる言語の)文字または数字を指すと解釈される。さらに、新しいガイドラインでは、3つ以上の文字または数字 (またはそれらの組み合わせ)からなる珍しいシーケンスは、実際には識別可能であり、登録可能であると述べている。

新しい基準に対する一つの例外は、商品またはサービスの性質または特性を記述する商標は、識別性があるとはみなされないことである。新しいガイドラインでは、ビタミンのB 12、衣類のXXL、ブラジャーの34 B、メモリカードの32GBなど、この理由で登録できない商標の例を示している。

新しいガイドラインではまた、タイ語の文字や数字の音声表記は、識別性を有するものとはみなされないと明記されている。それにもかかわらず、ブランドオーナーは商標委員会、さらには知的財産国際貿易裁判所などに識別性に関する判決に対して訴える権利を有している。

新しいガイドラインはまた、タイ最高裁判所の判決に沿ったものであることを強調している。最高裁判所は、商標登録官と商標委員会による拒絶の後、当該商標の登録性を認めた。3文字商標の登録を認める多くの最高裁判決のうち、2つが新しいガイドラインで具体的に引用されている。

  • クラス7の様々な家庭用電化製品についての下記の商標に関する最高裁判所判決No 9480/2552:

  • クラス9の携帯電話その他の通信機器についての下記の商標に関する最高裁判所判決No 13879/2556:

新しいガイドラインは、知的財産局が最高裁判所の判断と審査判断の実務を整合させようとしていることを示している。

 

備考:本和文は英文記事を翻訳したものです。原文については、以下のリンクをご参照ください。 New Trademark Examination Guidelines Recognise Distinctiveness of Marks Consisting of Letters and Numerals

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